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武なおきSTORY 2

親の介護​経験

 2016年の8月30日、義母と突然同居が始まった日の話です。

 

 私が大阪市議会で役所の職員から案件の説明を受けている時に、妻から電話があり伊丹警察に義母が保護されたことがわかりました。

 伊丹市で暮らすお義母さんはもうすでに定年退職をされていて、「これからは好きに生きるわ!」と言っていたのに・・・。いったい何があったんやろう?そう思いながら案件の説明を聴いていると「大阪(武家)に連れて帰る」と連絡がありました。

 

 議会から急いで家に帰って、妻から事情を聞きました。

 「会話をしてコミュニケーションはできるけど、短期の記憶がなくなってしまう・・・認知症みたいやわ。一人で家まで帰れなくなってしまって、警察に保護されたみたい」

 この日から、うちのマンションでお義母さんとの同居がスタート。とはいえ、長女は高校3年生で受験生、長男は1歳・・・家がグチャグチャバタバタの中での生活です。地域のケアマネさん、デイサービスに協力してもらい、なんとか生活をまわしていました。定期的に行っていた朝の街頭活動にも行っている場合ではありませんでした。

 

 お義母さんは夜になると、

「帰る!帰る!」

とたびたび家を出ていってしまうため、心配だから靴にGPSをつけておきました。

 

 そんなある日のことです。家族がみんな寝入っている間に、お義母さんがGPSがついてない靴で出かけてしまい、行方がわからなくなってしまいました。生野警察に捜索願を出して探しますが、全く見つかりません・・・。

 

 すると、明け方に布施警察署から連絡があり、

「保護しましたので迎えにきてください」

と言われ、ホッとしたのを覚えています。

 

 その後、2017年の10月からは、家から歩いて1分の高齢者マンションに住んでもらいました。ここだと1階に管理人の方が24時間いてくださるので安心。また、日中は引き続きデイサービスセンターにお世話になったり、地域のふれあい喫茶・食事サービスに遊びに行かせていただいたりしました。現在はコロナ禍を経て小規模多機能居宅サービスを利用し、家と施設を行ったり来たりしながら、落ち着いて生活しています。

 

 親を介護する当事者になってみて、地域のみなさんに支えてもらいながら生きていけていることを改めて実感しました。介護保険の制度やサービスだけでなく、地域のネットワークやつながりがあることで安心してくらせることを、当事者になって身に沁みたのです。

 

 また、当事者になったからこそ、介護保険の制度やサービスの課題や矛盾にも気づくことができました。これらを修正したり、無いものについては行政に作って欲しいと要望したり、現場の声をダイレクトに届けるのが大阪市会議員の役割です。

 

 地域の方々の声を元にして作った【武なおきの5つの仕組みづくり】の目標として「(4)お互い様の地域づくり」があります。市民の方々が抱える生活の課題は、複雑・多様化し、複合化しておりますし、ますます「地域で個人をどう支えるか」や、そのための仕組みづくりや地域づくりが問われています。

 

 親の介護の経験と想いに基づいて、市民の皆さまと力を合わせて「お互い様の地域づくり」を実現していきます。

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