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人は人に生かされて.png

武なおきSTORY 1

シングルファザー
​ソーシャルワーカー
経験

 私がシングルファザーとなった、2003年10月のある日の話です。

 朝、生野区巽南にある日の出学園保育所に4歳の長女と3歳の次女を送り、その後、大阪市生野区社会福祉協議会へ出勤。職場ではソーシャルワーカーとして勤務し、地域にお住まいの方お一人お一人と直接お顔を合わせながら悩みをお聴きし、利用していただける制度やサービスを紹介したり、解決のための連絡・調整をしていました。

 延長保育をお願いしているけど、19時までに迎えにいかないといけない。間に合うように急いで自転車をこいで保育所へ・・・着くといつもうちの長女と次女が2人ぼっちでいました。帰宅後はお腹を空かせた娘たちにご飯を作り、食べたらすぐお風呂、そして洗濯・・・それが終わってようやく子どもたちを寝かせる・・・。

 実際にそんな生活をするようになり、

「一人で子育てをするのってこんなに大変やったんや!」

「子育てをされているママさんは家族のためにこんなに色々やってくれてるんだ!」

と、当事者になって初めて気づけたのです。

 男手一つで子どもたちを育てるため行政の制度やサービスを調べて利用しましたが、それだけでは生活は成り立ちません。例えば、夜の会議や私が遠方に出張になってしまい家をあけなければいけない日もあったからです。

 

 親に預けたくても、両親は岡山で生活しているので頼れない・・・。

 

 ピンチの武家を助けていただけたのが、一時保育、ファミリーサポートセンター事業、ひとり親家庭生活支援事業などの制度やサービスにプラスして、地域のご近所さん、子育てサロン、一時保育、ママ友との【つながり】でした。

「保育所のお迎えしといたるわ!」

「うちで預かっといたるわ!」

「ごはん一緒にたべよう」

「バーベキューするからおいで」

そんな生野のあたたかい方々のおかげでなんとか働きながら子育てができました。あれから約20年が経ち、長女、次女も成人しております。安心して子育てをするためには、制度・サービスも必要ですが、それ以上に「地域のつながり、ネットワーク」が欠かせません。

 地域の方々の声を元にして作った【武なおきの5つの重点政策】の(2)で「すべての親子が安心して暮らせるまちへ」としています。ひとり親家庭への家賃補助、空き家の利活用、住むことと働くことを重ね合わせた支援の構築を目指していきます。

 シングル家庭当事者の経験・想いを忘れず、市民のみなさんと力を合わせて「すべての親子が安心して暮らせるまち」を実現していきます。

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